『新横須賀市史』資料編 古代・中世I 刊行のお知らせ




 刊行が遅れていた『新横須賀市史』の1巻目、資料編 古代・中世Iがようやく発売となりました。A5版約1200ページに、記紀の時代から鎌倉時代までの資料1511点を収録しています。その中心となる三浦氏関係の史料は特筆もので、近年発見された史料を含め、これ一冊で鎌倉時代までの三浦一族関係史料をほぼ網羅しているはずです。正直言って、古記録・文書史料がこれほどあるとは思いませんでした。中世史の研究者・愛好者、歴史に関心のある市民の方々には、ぜひ手に取っていただきたい1冊です。

本書の特徴は以下のようなところでしょうか。

 ・「資料を読む―古代・中世の横須賀と三浦一族―」には注目される資料19点を写真で紹介し、市民の方々にも理解していただけるように詳細で平易な解説を施しています。

 ・史料は編年体で並べ、収録史料には内容を略記した綱文を付しています。

 ・史料本文は、できうる限り、原本や最善本を底本としており、信頼できるものとなっています。例えば、『吾妻鏡』は最善本である吉川本、『平家物語』は延慶本、『承久記』は慈光寺本を底本としています。

 ・古記録や文書など、難読・難解な史料には読み下しや解説を付しました。解説には最新の研究成果が反映されているはずです。

 ・巻末には「出典一覧」があり、便利です。

 ・「後三年合戦絵巻」をあしらったカバーもなかなかソフトなイメージに仕上がっています。

 ・紐の栞(しおり)のほかに、三浦一族の略系図を表裏に印刷した紙の栞が付いており、ちょっとした心配りが利いています。


  山中裕部会長のもと、山田邦明・近藤好和・高橋秀樹・真鍋淳哉という30代後半から40代の働き盛り?の研究者4人が専門委員あるいは事務局として編纂・執筆をしました(巻末には担当箇所が明記してあります)。専門委員に偉い先生が名前だけ並んで、実態は下請けという、ありがちな形はとっていません。これも特記事項かも知れませんね(笑)


  頒価は¥4000で、横須賀市役所本庁舎1階市政情報コーナーにて販売しています。
  お問い合わせは、横須賀市総務部総務課市史編さん担当(TEL:046(822)8150 FAX:046(827)4741 
                     E-Mail: shishi-ga@city.yokosuka.kanagawa.jp)まで。


写真は、下記の横須賀市のホームページより転載しており、著作権は横須賀市にあります。

http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/nagekomi/200411/n100000132.html